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気になる数字をチェック! 6 『1:√2』

Blog 2014年5月15日

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単行本、雑誌、ノート、名刺、机、テーブル、サッカーグラウンド・・・・・当たり前ですが、身の回りには、長方形の形のものがたくさんありますね。
さて、その長方形の形容は、どのように決めているのでしょうか。正方形は、いわゆる「真四角」なので、なんとなくわかるけど・・・・・。

そこで、ちょっと調べてみました。
長方形には、人が美しいと感じる形があって、何かを製作する際には、それが基準になるらしい。


一つは「黄金比」。

長辺と短辺の長さの比率が、1:(1+√5)/2となる長方形
古くから「神の比」とまで呼ばれたほど美しいとされる形で、古くはピラミッド、パルテノン神殿、モナリザ、凱旋門などで使われているとのこと。

身近なものでは、名刺、新書判なども、この形のものが多いとか。

もう一つは「白銀比」(またの名は「大和比」)。長辺と短辺の長さの比率が1:√2となる長方形。
これも古くから美しく均整の取れた形といわれるもので、法隆寺の五重塔、四天王寺伽藍の平面図などに使われているとのこと。

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身近なものでは、メモ帳、本、コピー紙のA判、B判もこの形。
特徴は、長いほうの辺を半分に折っても、長辺と短辺の比率が1:√2のままで変わらないこと。
長辺を半分に折ると、1:√2が1:√2/2になって、左右を2√2倍すると2√2:2・・・確かに√2:1になります。
A3判の見開きを半分に折ってよくA4判にしますが、書類をそろえたり、ファイルにとじたりするには確かに便利・・・本当によく考えられています。1:√2は深い・・・
さらに、調べてみると、大工さんのお仕事にも使われていることがわかりました。
『曲尺』・・・大工さんが使われる、金属製の直角に曲がった定規のことで、差し金ともいわれ、直角や寸法、勾配をはかったり線引をしたりなど定規としての役割は言うまでもありません。
ただし、単なる定規ではなく、表と裏に目盛りが刻まれています。
裏目の目盛り幅は、表目の目盛り幅の√2倍になっていて(ここでも1:√2ですね)丸太から無駄なく角材を切るのに必要な長さを知るためにも使われていたようです。
曲尺の直角の頂点を丸太の円周の点に合わせて、2辺と円周の交点に、直線を引くと、その直線が丸太の直径です。(円の直径の円周角が直角になるから)
さらに、その直径の長さを裏目で測り、それを表目にして見ると、丸太から最も大きい正方形の
辺の長さがわかるという仕組み。確かに無駄のない切り方ですね。
これは、正方形の辺と対角線の比率は1:√2になることを利用していますが、これも、よく考えられていますね。

ちなみに、聖徳太子は、曲尺太子ともいわれ、大工の祭神として崇められているとのこと。
先人の知恵はすばらしい。

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